STEP 12屋根(タスペーサー)
屋根のタスペーサーについて
タスペーサーとは、スレート屋根の雨漏りを防止するための縁切り部材です。
一つ一つ手で差し込んで設置していきます。
実はスレートは普通に塗装すると、屋根と屋根の間に塗料が詰まって、水の抜け道がなくなり、雨漏れを起こしてしまいます。
塗装後、水が詰まってしまった屋根
以前は、塗装後にカッターや皮スキという道具を差し込んで塗膜を削る「縁切り」作業をしていました。
しかしこのやり方では、折角きれいに塗った屋根を傷つけてしまうリスクもありました。
タスペーサーは、屋根の隙間を確保するための専用部材です。
これを塗装前に入れることで、屋根を傷つけることなく、塗装しても水が抜ける隙間を作ることができます。
タスペーサーで隙間を確保できる
(タスペーサー製造メーカー「セイム」パンフレットより抜粋)
施工中の様子
入れてしまうと、外からはほとんど見えません。
当社ではスレート屋根塗装の際はタスペーサーを必ず使用します。
メーカーが定めている「W工法(スレート1枚に対しタスペーサー2個)」の仕様を守って施工していきます。
※スレート屋根のデザインや、劣化による反りがある時は、タスペーサーを使えない場合もあるので、その際は縁切り作業をします。
屋根塗装は単に「屋根を塗る工事」ではなく、「お家を長持ちさせるための工事」です。
塗装したせいで雨漏りが起きたということにならないために、とても重要な作業として実施しています。
【よくある質問】
塗装後も入れっぱなしなの?
はい、タスペーサーは塗装後もそのまま入れた状態です。
材質はポリカーボネート製で、屋根の中に差していれば紫外線が当たらないため、ほとんど劣化しません。
落ちてきたりしない?
大丈夫です。隙間にしっかり入ってさらに上から塗装もしているので、落ちてくる心配はほとんどありません。
強風などによってまれに落ちる場合もありますが、非常に軽いのでケガや物を壊す危険もなく安心です。
落ちた箇所も、塗料が乾いてすき間ができていれば雨漏りの心配はありません。