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屋根のカバー工法とは|他工事との違いから3つの注意点まで全解説 │ 投稿 │ユーコーコミュニティー

屋根のカバー工法とは|他工事との違いから3つの注意点まで全解説

屋根カバー工事

業者に屋根を点検してもらったら、“屋根カバー工事”を勧められたけど…

「屋根カバーってどんな工事?」

「本当にうちにはカバーが必要なの?」

と気になって調べているのではないでしょうか。

 

屋根のカバー工事とは、すでにある屋根材の上から新しい屋根を被せる工事で「重ね葺き工事」とも呼ばれます。

屋根の上に屋根を乗せても大丈夫なの?と思われる方も多いかと思いますが、実際には耐震性に問題はないですし、葺き替えよりもお得に出来る工事で人気があります。

 

この記事では、屋根カバー工事を塗装・葺き替え工事と比較してご紹介します。

 

また、本当にカバー工事をした方がいいのか疑問を抱いている方に向けて屋根カバーをした方がいい2つのパターンもご紹介します。

ご自身でも自宅の屋根に本当に必要かどうか判断していきましょう。

 

記事の後半では屋根カバー工事でおすすめの屋根材費用相場、工事の注意点も分かりやすく解説しますので、実際の工事にお役立てください。

 

この記事を読めば、屋根カバーとはどんな工事なのか、本当にご自宅に必要なのかを判断した上で適切な工事をすることが出来ます。

お得に長持ちさせるためにも、ぜひ最後までご覧ください!

屋根のカバー工法とは?

屋根カバー工法とは、既存の屋根に新しい屋根を被せる工事のことです。

カバー工事、重ね葺きとも呼ばれます。

主に、スレート・コロニアル屋根の劣化が進んだ際に行われます。

※和瓦など、厚みがあり重たい屋根にはカバー工法ができません。

 

カバー工法では金属系屋根材アスファルトシングル材などの耐久性が高い素材が用いられるため、コストパフォーマンスの良い屋根工事です。

屋根塗装だと通常は10年おき程度のサイクルですが、それより長持ちさせたい場合にはカバー工法をお勧めされることがあるでしょう。

 

具体的に、塗装や葺き替え工事とどのように違うのか、詳しくご紹介します。

 

塗装・葺き替えとの比較で分かるメリット

屋根のメンテナンスは、カバー工法のほかに、塗装工事、葺き替え工事があります。

この3種類で比較したときに、カバー工法の特徴は以下の3点です。

・塗装よりも耐久性が高い

・葺き替えより安く済む

・断熱性・遮音性が高まる

それぞれ見ていきましょう。

 

塗装より耐久性が高い

工事種類

耐用年数

塗装

5~20年

カバー工法

20~40年

葺き替え

20~40年

 

カバー工法で使われる屋根材は、グレードによって異なりますが、一般的には耐久性が20年から40年程度あります。

 

塗装に関しては、現時点では30年や40年持つ塗料はまだ開発されていないのが実情です。

そのため、工事回数を減らして長期的なコストパフォーマンスを向上させたい方には、塗装よりもカバー工法がおすすめです。

 

屋根の工事には、どの方法を選んでも足場が必要です。

一般的な30坪2階建ての家では、足場代が10万円から20万円ほどかかります。

したがって、足場の回数を減らせば、その分コストを抑えることができます。

 

初期費用は塗装よりも高くなるかもしれませんが、長期的な観点からコストパフォーマンスを考える方にとっては、カバー工法の方が良いでしょう。

 

葺き替えより安く済む

工事種類

費用相場

塗装

50~80万円

カバー工法

100~150万円

葺き替え

150~200万円

※約30坪、屋根面積80~100㎡とした場合の概算

カバー工法は、既存の屋根材をそのままにして、上から新しい屋根を被せる工法です。

このため、葺き替え工事で必要な「既存屋根材の撤去・処分」が不要となり、数十万円の節約が見込めます。

また、工事日数も短くなるため、職人の人件費も削減されます。

 

さらに、2000年以前に製造されたアスベスト(石綿)入り屋根材の場合、葺き替えで屋根撤去をする際には有害物質が飛散しないように注意が必要で、専用の処分費用がかかります。

しかし、カバー工法は屋根を壊さないため飛散の心配がなく、処分費用もかかりません。

 

カバー工法では、選べる屋根材や耐久性においても、葺き替えとほぼ同等です。

そのため、同じ耐久性を持ちながら、費用を節約できるカバー工法は非常にお得です。

 

1回の工事費を抑えたい方や、大がかりな工事を避けたい方にとっては、カバー工法がおすすめです。

 

断熱性・遮音性が高まる

工事種類

機能性

塗装

なし(塗料により、遮熱・断熱効果が付く)

カバー工法

屋根を重ねるため、断熱性・遮音性が上がる

葺き替え

その屋根材の機能が加わる(断熱材付き屋根など)

 

カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根を重ねることで、屋根に厚みを持たせます。

これにより、断熱性が向上し、暖かい空気が外に逃げにくくなります。

また、遮音性も高まり、外部からの騒音が室内に入りにくくなり、室内の生活音が外に漏れにくくなります。

 

一方で、塗装や葺き替えでは、このような機能性を得るためには特別な素材や塗料を選ぶ必要があります。

しかし、これらの素材や塗料はグレードが高く、金額も高いため、特別な機能性を得るには追加費用が必要です。

 

カバー工法は、既存の屋根をそのまま重ねるという特徴から得られる機能性ですので、追加費用が掛かるわけではありません。

そのため、屋根工事を通してより快適な暮らしを実現したい方にとっては、カバー工法はお得な選択肢です。

 

 

塗装NG!カバー工法がおすすめ2つのパターン

一般的には、スレート屋根は10年程度で塗装をするイメージだと思います。

しかし場合によっては、塗装では対処できなかったり、かえってコストパフォーマンスが悪い結果になったりすることがあります。

塗装よりカバー工法をおすすめする主な事例を2つご紹介します。

 

屋根が「パミール」である

「パミール」という屋根をご存知ですか?

2000年代に発売されていた屋根材なのですが、劣化すると屋根材自体がパリパリと層状に剥がれてしまうため、塗装をしても効果がありません。

▼パミールの層状剥離

せっかく塗装しても、数年で屋根ごと剥がれるので、意味がありません。

塗装費用を無駄にしてしまってはもったいないので、パミール屋根のお家にはカバー工法がおすすめです。

 

パミール屋根についてより詳しくは、こちらの記事もご覧ください。

⇒「塗装ができない屋根「パミール」とは|見分け方と適切なメンテナンス」

 

屋根の割れが多い

スレート屋根は経年劣化でひび割れが起こります。

築10年前後であればひび割れの数も少ないので、ひび補修+塗装で問題ありません。

 

しかし、ひび割れの数が多く、屋根全体の2割以上が割れてしまっているような場合は、カバー工法がおすすめです。

そこまで屋根材が弱っていると、補修や塗装では十分に耐久性が保てない可能性が高いからです。

 

補修と塗装は、割れてしまった屋根の耐久性を100%新築時と同じに戻せるわけではありません。

一定の強度を保ちつつ、再び劣化が起こりにくいように保護しているだけです。

著しく強度が落ちてしまった屋根は、どんなに補修をしても割れやすい状態ということです。

 

例えば15年以上屋根のメンテナンスをしていないお家は、屋根のひび割れが多くなっている可能性があります。

カバー工法も視野にいれつつ、業者に屋根点検をしてもらい、適切な工事を提案してもらいましょう。

 

★ひび割れが起こりやすい屋根材

スレート屋根の中でも、2000年前後の製品の中には、強度不足でひび割れしやすいものがあります。

アスベスト(石綿)が禁止された直後の「ノンアスベスト」切り替え頃の製品です。

 

3-1で紹介したパミールもこの中の一つで、他にも割れが多く確認されているものがあります。

このような屋根材だった場合も、カバー工法を検討しましょう。

 

▼コロニアルNEO(クボタ)

コロニアルネオ

▼アーバニー(クボタ)

レサス

▼レサス(松下電工)

アーバニー

カバー屋根材の種類と費用相場

カバー工法を行うことに決まったら、次は屋根材を選びましょう。

代表的なものは、「ガルバリウム鋼板」「アスファルトシングル」「軽量瓦」です。

費用やデザインなどそれぞれ異なりますので、ご自身に合うものをお選びください。

 

シンプル好みの方におすすめ:ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板の屋根は、鋼板にアルミニウムと亜鉛の合金をめっきした素材です。

一般的にリフォームで「金属屋根」というと、ガルバリウム鋼板を指すことが多いです。

さびや腐食に強くて耐久性が高く、軽量で扱いやすい屋根材です。

 

デザイン

  • シンプルですっきりした見た目。
  • 表面は平滑なものが標準だが、細かい凹凸をつけて落ち着いたデザインにした高級タイプもある。

単価

5,000~10,000円/㎡

耐久性

20~30年

メリット

  • 価格と性能のバランスが良い。
  • 非常に軽量で地震の際の負担が少ない。
  • トタンよりも錆びにくく、耐候性が高い。

デメリット

  • 薄い金属のため、雨音などが響く可能性がある。(厚みのあるもの、断熱材付のものであれば軽減される)。
  • 色褪せすることがあるため、見た目が気になる場合は再塗装が必要。

 

洋風のおしゃれな外観:アスファルトシングル

アスファルトシングルとは、ガラス繊維のシートにアスファルトを浸透させて、表面に石粒を吹き付けた素材です。

ハサミやカッターで切れるほど薄くて軽く、柔軟性があるのが特徴です。

複雑な形の屋根にも対応でき、欧風のおしゃれな外観に仕上がります。

 

デザイン

  • 洋風でおしゃれな外観。
  • カラーバリエーションも豊富にある。
  • 柔軟な素材なので、複雑な形の屋根にも対応しやすい。

単価

5,000~8,500円/㎡

耐久性

15~30年

メリット

  • 価格と耐久性のバランスが良い。
  • 非常に軽量で地震の際の負担が少ない。
  • 色褪せしにくい。

デメリット

  • 商品によってグレードの幅がある。
  • 塗装が適さないため、再塗装で色を変えることができない。断熱性がない。

 

重厚感、高級感ある趣:軽量瓦

軽量瓦とは、昔ながらの厚みのある瓦のデザインを保ちつつ、軽量化することで台風や地震などの災害に対して強くした屋根材です。

セメントが主成分のことが多いですが、メーカーによっては金属製の軽量瓦もあります。

 

デザイン

重厚感があり、和風建築に非常に適している。

単価

6,000~12,000円/㎡

耐久性

20年~40年

メリット

非常に耐久性が高く、メンテナンス回数が少なく済む。

デメリット

  • 費用が高額。
  • 屋根の形状によっては施工できない場合がある。

 

知らないと危険!カバー工法3つの注意点

カバー工法はとてもメリットが多いので人気もありますが、失敗しないために注意点はしっかりおさえておきましょう。

重要なポイントを3つご紹介します。

 

下地まで傷んでいる場合は不可、葺き替えが必要

屋根の劣化が激しく雨漏りや下地の湿気が問題となっている場合、カバー工法は適しません。

なぜなら、カバー工法は既存の屋根の上に新しい屋根を被せる方法であり、屋根に残った水分を閉じ込める可能性があるからです。

このような状況では、湿気や水分が内部に溜まり、家を傷める恐れがあります。

 

そのため、屋根の劣化が深刻である場合は、葺き替え工事を選びましょう。

葺き替え工事では、古い屋根材を取り除き、新しい屋根材を設置することで、屋根全体を新しくします。

これにより、劣化した下地も修復され、屋根全体が再び健全な状態になります。

 

カバー工事を検討する際には、見積もり段階での詳細な点検診断が必要です。

屋根の状態を正確に把握し、適切な施工方法を選択するために、専門家による点検や撮影をしてもらいましょう。

 

屋根が重くなる

カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根を重ねるため、新しい屋根の分だけ重くなります。

そのため、もともと重たい瓦屋根や、耐震性が不十分な建物にはカバー工法はできません。

 

しかし、特に異常のないスレート屋根の建物にカバー工法を行う場合は、耐震性などの心配はほとんどありません。

なぜなら、スレート屋根自体がもともと軽く、カバー工法で使われる屋根材はもっと軽い素材で、重なっても現在のお家の強度なら問題ない範疇だからです。

 

そもそもカバー工法が普及したのは、こうした軽量な屋根材が開発されて、耐震性の問題が解決されたからです。

どうぞ安心してカバー工法をお選びください。

 

万が一、設計上の関係で耐震に問題がある建物でしたら、念のため工事業者や住宅メーカーに耐震診断をしてもらってから工事を検討してください。

 

雨どいの調整がいる場合がある

カバー工事を行う際には、屋根の先端にある雨どい(軒とい)の位置調整が必要な場合があります。

カバー工事によって屋根の位置が少し変わり、屋根から流れる水の位置も変わるからです。

調整がないままだと、雨の際に水が雨どいを超えて直接下に落ちてしまうことがあります。

ただし、全てのお家で雨どい調整が必要なわけではありません。

一部分だけ調整が必要な場合や、調整が全く不要な場合もあります。

これはお家の形状や使用する屋根材によって異なります。

 

したがって、カバー工事を依頼する際には、業者に対して「雨どいの調整は必要ですか?」と確認し、必要な場合は見積もりに含めるようにしてください。

これによって、工事の際に追加費用や工程の変更が発生することを避けることができます。

 

屋根カバー工事の流れ

実際の屋根カバー工法の手順を、写真付でご紹介します。

どんなふうに工事が進むのか、参考にしてみてください。

 

★工事の流れ

①棟板金の撤去

②ルーフィング貼り

③新しい屋根材の取り付け

④棟板金の取り付け

⑤完成

 

工期はおよそ1週間です。

葺き替えと比べると、屋根材撤去の工程がないため、工期が短縮されます。

①頂上の棟板金の撤去

スレートを頂上で押さえる「棟板金(むねばんきん)」と言う部分を撤去します。

 

②ルーフィング(防水シート)貼り

既存の屋根材の上に、水の侵入を防ぐシートを貼っていきます。

 

③屋根材の取り付け

  

④頂上の棟板金取り付け

屋根材の最後の押さえに、新しい棟板金を設置します。

 

⑤完成!

(実際の工事には、上記5工程の前後で足場の組みたて・解体も入ります。)

長期間安心できる工事にするコツ

カバー工事は耐久性に優れコストパフォーマンスも良い屋根工事ですが、施工する業者の質が悪くては意味がありません。

長持ちする素材だからこそ、施工業者も信頼でき、長いお付き合いができるところがベストです。

より良い工事のために、業者を選ぶ際のチェックポイントを3つご紹介します。

 

カバー工事実績の多い会社に依頼する

業者には、事前に「施工実績や工事の写真を見せてください」と聞いておきましょう。

カバー工事は、屋根や建物に関する知識と施工の経験が不可欠だからです。

 

特に、実績件数だけではなく、工事作業中の写真も多数ある業者だと安心です。

下請けにすべて任せきりの会社の場合、その工事に関する写真などもすぐ出てこない可能性があります。

 

きちんとした業者なら、工事の品質チェックや進行管理のために写真など記録を取っています。

職人に丸投げではなく、責任をもって工事を進めてくれる業者か知るために、実績と写真を確認してみましょう。

 

外壁はフッ素や無機塗料で塗装する

屋根カバー工法のとき、外壁塗装も一緒に行うお家が多いと思います。

その場合、外壁塗装はフッ素や無機塗料など、耐久性が高い塗料をおすすめします。

なぜなら、長持ちする塗料の方が長期的なコストパフォーマンスが良いからです。

 

屋根工事も外壁塗装も、足場が必要ですが、毎回10~20万円程はかかってしまいます。

せっかく屋根は20年以上もつ素材でカバーしているのに、外壁のために数年おきに足場を建てるのは、とてももったいないですよね。

 

できるだけ足場の回数を少なくして、長期的な目線でコストを低く抑えることを考えて、外壁の塗料選びを行いましょう。

 

工事後も3~5年に一度は点検してもらう

どんなに良い屋根材でも、台風などで近所の家の瓦が飛んできて当たってしまったら、その傷から劣化してしまいます。

すぐに気づけば簡単な補修で済みますが、発見できずに雨漏れしてしまったら、修理費用も大きくなってしまい、非常にもったいないです。

 

点検は工事を依頼した業者に見てもらうのが、屋根材も良く知っていて安心です。

依頼する前に、「工事後も無料で点検してくれますか」と確認しておくと良いでしょう。

 

長く持つカバー工法だからこそ、しっかり点検してもらって安心して過ごしましょう。

 

注意!屋根に自分で登るのは大変危険です。必ず専門業者に依頼しましょう。

 

まとめ

屋根カバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根を被せる工事です。

下地や屋根の状態を考慮さえすれば、メリットも多く、コストパフォーマンスも良い、とてもお得な工事です。

 

種類も色々あるので、ご予算やお好みのデザインによって選びましょう。

その際、安心して任せられる業者かどうかきちんと見極めることも忘れないでください。

 

屋根はお家を守る“要(かなめ)”です。

今回のリフォーム工事を良いものにして、ご家族で長く安心してお住まいいただけるお家にしてくださいね。

お読みいただきありがとうございました。

 

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