- 2024.04.05
- 外壁塗装
外壁塗装の悪徳業者が使う5つの手口と本当に信頼できる業者の見極め方
外壁塗装をお考えの方の大半が悩まれるのが、業者選び。
悪徳業者もいるのでは?騙されないためにはどうすれば?と心配になっている方も多いのではないでしょうか。
一時期リフォーム詐欺のニュースがたくさん流れたこともありますし、残念ながら今でも悪質な工事、営業を行っている業者は存在します。
塗装はお家のためにいつか必ずやらなくてはいけないものなので、悪い業者はそうした、必要に迫られた時の消費者心理につけ込みます。
また物品販売とは違って形のある“モノ”が商品ではないので、終わってみないと良いものか悪いものか判断できない、という問題点もあります。
結果がどうなるかはやってみないと分からない以上、業者を“信頼”して任せるしかないのです。
しかし、“信頼”できるかどうかの判断はどうやってすればいいのかは、考えてもなかなか難しいですよね。
そこで本記事では悪徳業者に騙されないために、まずは「よくある5つの手口」「実際の被害談」をご紹介します。
これは怪しいかも?と気づけるようになって、ご自身の身を守りましょう。
合わせて知っておくと安心できる「クーリングオフ」のやり方もお伝えします。
そして最後には、「信頼できる業者の選び方」もポイントを絞って解説します。
時には100万円を超えることもある外壁塗装工事。
悪徳業者を避けて優良業者を選べるように、順を追って丁寧にご説明していきますので、どうぞ最後までしっかりとご覧ください。
目次[非表示]
外壁塗装における「悪徳業者」の手口5選
外壁塗装の「悪徳業者」が使う手法について具体的に紹介します。
これらの手法を知ることで、騙されるリスクを低くしましょう。
いきなり来て不安をあおる
多くの悪徳業者は、急にやってきて「屋根の状態が深刻だ」「このままでは家が倒れる可能性がある」など、誇張した言葉で不安を煽ります。
しかし、後になって別の業者に相談すると、そこまで心配するほどの問題はないと言われることがよくあります。
このように、具体的な根拠を示さずに、「早急に工事が必要だ」と言ってくる業者には特に注意が必要です。
もしそういった話を受けたら、証拠となる写真を提供してもらうか、別の業者にも相談して意見を求めましょう。
50万以上の高額値引き
50万円以上など、大幅な値引きを提案してくる業者には警戒しましょう。
「今日中に契約すれば...」「この地域はモニター価格で..」などと言い、高額な値引きで契約を促す業者もよく見られますが、工事の内容や条件は変わらないのに金額だけ引き下げてくる業者は危険です。
最初から高額な料金を提示しているか、本来必要な工事が削減されている可能性も考えられます。
(安くても不十分な工事では意味がありませんよね。)
魅力的な値引きに流されず、冷静に業者を検討しましょう。
高耐久のオリジナル塗料を勧める
「25~30年もつオリジナル塗料がある!」と謳ってくるのも、悪徳業者の典型的な手法です。
オリジナル塗料の場合、その成分や期待される耐用年数を確認することが難しいです。
これは、オリジナル塗料がその業者でしか扱っておらず、真実を調べられないからです。
実際には通常のシリコン塗料と同等の品質であっても、「25~30年もつ!」と宣伝され、実際の塗料と見合わない高額な料金を要求される可能性があります。
根拠のない高耐久性のオリジナル塗料を押し付けてくる業者には警戒が必要です。
信頼できる国内大手メーカーの塗料を提案してもらいましょう。
曖昧な・大雑把な見積もりを出す
悪徳業者の手法の一つに、見積もり書を意図的に曖昧にし、詳細を具体的に記載しないというものがあります。
見積もり書が「塗装工事一式=○○円」といった表記で、工程の詳細、数量、単価などが具体的に示されていない場合、その業者を疑いましょう。
もし「一式」表記の見積もりで契約してしまった場合、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
・必要な工程が省かれている(追加料金が発生する可能性がある)
・塗料が仕様通りに施工されない(3回塗りのはずが2回しか行われない、塗料が不十分に薄められるなど)
「一式」という見積もりでの契約は危険なので、工程ごとに数量や単価が詳細に記載された見積もりを取得することが重要です。
即日契約を迫ってくる
業者が即日契約を強要する場合、悪徳業者の可能性が高いです。
拒否してもなお、「契約が取れるまで帰りません」と執拗に契約を迫る業者もいます。
このような場合は、はっきりと「契約する意思はありません」「帰ってください」と伝え、それでも帰らない場合は警察などに連絡しましょう。
実際にあった3つの被害談
ここでは実際に起こったケースをご紹介します。
残念ながら塗装リフォーム業では、一部に悪徳業者が存在しているというのが現状です。
ご自身が似たようなことに巻き込まれないよう、注意しましょう。
「違法の足場を建てられ、雑な仕上がりに」
法令に反した足場が組まれ、工事品質が下がって仕上がりが悪くなってしまった事例がありました。
法令に反した足場とは、かつてよく使用されていた「単管足場」のことです。
現在では安全性や品質に問題が生じるため、労働安全衛生法では「単管足場」ではなく「クサビ式 (ビケ)足場」の使用が義務付けられています。
単管足場は安くて簡易的に作れるので、まだ使用している業者もいますが、法的には認められていません。
安全性の確保が不十分であり、職人が足場から落下する危険性があります。
また品質面では、不安定なため細部の塗装が難しく、結果として仕上がりが劣る可能性も考えられます。
強度も「クサビ式足場」よりも劣り、大きな台風が襲来した際には倒壊する危険性が高いです。
見積や契約書を確認し、適切な足場(クサビ式足場)が明記されているかを注意深く確認しましょう。
「工事前に全額振り込まされ持ち逃げされた」
工事前に全額を振り込んだにもかかわらず、工事当日に職人が現れなかった(会社と連絡が付かなくなった)、といった被害例がありました。
工事前に全額の支払いを要求する業者は警戒しましょう。
通常、工事費用は工事前と後で分割されるか、工事完了後に請求されることが一般的です。
支払いに関する条件も確認しておくことが重要です。
「工事中に何度も追加料金を請求された」
工事費用を節約しようとして、安価な業者に頼んだ結果、工事中に何度も追加料金を請求され、最終的には高額な費用になってしまったケースもありました。
このような追加工事が発生する主な原因は、契約時に具体的な工事内容が説明されていないことです。
契約書や見積もりに工事の具体的な内容が十分に記載されていないと、悪徳業者は「契約に含まれていない」と主張して追加料金を要求してくる可能性があります。
例えば、雨どいや塀の塗装も含まれていると思っていたが、工事が始まってから「そこは見積もり・契約に含まれていないので、追加で5万円いただきます」と言われるなどの事例がよくあります。
こういったトラブルを避けるためには、契約書や見積もりを入念に確認し、塗る場所や作業内容がすべて含まれているかどうかを確認した上で契約を結ぶことが重要です。
悪徳業者と契約してしまったら“クーリングオフ”
万が一悪徳業者と契約をしてしまったときには、すぐにクーリングオフを行いましょう。
契約から1週間以内であればクーリングオフが可能です。
工事が始まってからだと、期日を過ぎてしまっている可能性もあるので、怪しいと思ったときはすぐに行動に移しましょう。
クーリングオフ対象の条件
①個人が法人と契約している(法人同士の契約は対象外)
②クーリングオフできる旨が記載された契約書を受け取った日から8日以内
③契約者の方から業者へ依頼していない場合
(契約者の方から電話やサイトなどで点検を依頼した場合や、契約者が自分から業者の事務所へ訪問したときなどには、クーリングオフは適用されません。)
④契約した場所が業者の事務所ではないこと(ただし業者に呼ばれた、強制的に連れていかれた場合は当てはまりません)
また、お金を持ち逃げされた、などのケースであれば警察に相談するか消費者センターへ連絡する等、第三者機関に相談することをおすすめします。
★第三者機関には以下のようなものがあります。
・弁護士会(各県にあり)
優良業者を選ぶために確認すべき5つのこと
適正価格でしっかり工事をしてくれる優良業者を見極めるために、確認していただきたいポイントを5つ紹介します。
その場の勢いで流されてしまったり、良い人そうだったから…とよく確認せず印鑑を押してしまったりしたせいで失敗しないように、重要ポイントとして覚えていただければと思います。
地元での実績があるか
お住まいの地域で塗装の施工実績があるか確認しましょう。
悪い噂・口コミというものは広まりやすいので、悪徳業者がずっと同じ地域で営業し続けることは難しいです。
逆に良い業者はお知り合いの間で広まっていきますので、地元で実績がきちんとあるのかチェックしましょう。
時間をかけて点検しているか
点検の際に十分な時間をかけているかを確認しましょう。
具体的には、外壁塗装の適切な点検は60分前後必要です。
単に面積を測るだけでなく、劣化の状況を正確に把握するためです。
しかし、一部の業者は家の大まかな面積を確認してから、10~30分ほどで点検を終えてしまうことがあります。
劣化の具体的な状態を確認せずに見積もりを提示する業者は、適切な提案が期待できない可能性があるため、注意が必要です。
点検に十分な時間をかけているか、または写真を撮って確認してくれるかなど、事前に確認しておくことが重要です。
見積もりや契約書に詳細内容が記載されているか
詳細な見積書、契約書になっているのか確認しましょう。
大雑把な書き方だと、認識のずれが生じて、やってもらえると思っていた工事が実は見積もり範囲外、などのトラブルになる可能性があります。
もちろん口約束もしないようにしましょう。
やってほしいことは小さくても書面に残すことが大切です。
例えば、
・高圧洗浄する範囲(駐車場、塀などは含まれているか)
・塗装する範囲(雨樋、ベランダ、塀などは含まれているか)
は、セットになっていると思い込みやすくて危険な箇所です。
必ず契約前に打ち合わせをし、見積書や契約書などの書面に明記してもらいましょう。
工事中の写真がもらえるか
外壁塗装工事中の作業の様子を、写真に撮って見せてもらえるのか確認しましょう。
足場が立っているため、工事の様子はなかなか見えないからです。
そもそもお仕事などで日中は不在の方も多いと思います。
きちんと工程を守っているのか、契約書通りに進んでいるのかなど、途中経過の写真を撮影して報告をくれる業者は丁寧といえます。
工事中写真をもらえるのかどうか、事前にきいておきましょう。
適正な年数の保証書はもらえるか
まず保証書は必ず書面で発行をしてもらいましょう。
口約束は、あとで言った言わないのトラブルの元です。
保証がありますよ!という業者には、きちんと書類をもらいましょう。
また、保証年数は長ければいいというわけではありません。
適切な年数は、塗料の耐用年数の半分程度が相場です。
(耐久性10年の塗料であれば保証は5年程度)
家電製品などの保証を想像してもらえれば分かると思いますが、耐久性10年で保証も10年、はオーバートークです。
酷い業者だと、工事が終わってすぐ連絡がつかなくなる、数年後に廃業している、ということもあります。
会社が無ければ保証書は何の意味も持ちませんので、適切な保証をしている業者かどうか見極めましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
外壁塗装工事においては、未だに「悪徳業者」が横行しています。
この分野は資格が不要であり、定価が確定していない上、質の悪い工事でも仕上がり直後はキレイに見えることがあるため、悪質な業者がなくならない状況が続いています。
悪徳業者の一般的な手口には、以下の5つが挙げられます。
・突然やってきて不安を煽ることを言う
・50万円以上の高額値引き
・オリジナル塗料を勧める
・「一式」の見積もりを提示
・即日契約を迫る
悪徳業者と疑われる業者と契約してしまった場合は、クーリングオフを利用して契約を解除しましょう。
また、被害にあった場合は消費者センターなどの第三者機関を通じて対応を求めるべきです。
こういった被害を回避するためにも、信頼できる業者の選定が肝要です。
業者を選ぶ際には、以下の5つを確認してください。
・地元での実績があるか
・点検に時間をかけているか
・見積もりや契約書に詳細が記載されているか
・工事中の写真が提供されるか
・保証書が提供されるか
悪徳業者ではなく、優良な業者を選び、満足のいく外壁塗装工事を実現しましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。